「厳格」を絵に描いたような父と、「内助の功」の見本のような母。夫婦には二人の娘がいて、それぞれに人生の葛藤を抱えながら、懸命に生きています。ある日、母から父の誕生日に呼び出され、久しぶりに会った父は、明らかな認知症を発症していて…
そんなところからこの映画は始まります。まず、この設定に ハッとさせられました。僕自身も、両親と離れて暮らし、会うのは一年に一度かせいぜい二度。電話ではだいたい母親と話すので、久しぶりに父と話してみると…その想像は、妙にリアルです。
映画では、何かそこで親子や夫婦関係に危機が訪れる類のドラマはありません。それぞれにゆっくりと父(夫)の老いと衰えを受け入れ、その中で大切なものを見つけ出し、時間は続いていくということを感じさせてくれます。
大丈夫、と思わせてくれます。
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