聡明で面倒見がいい姉は、研究者であった両親の影響で医師を目指していた。その姉が24歳の時に、突然妄想に取りつかれたり発作のような大声を上げるようになった。娘を病院に連れて行ったという両親は、「医者はなんでもないと診断した」と言い、それからは姉を家の中から出さないようにし続けた。
姉の状況はどう考えても「なんでもない」というものではなかったが、姉の世話を両親に任せる他なかった弟は、長じて映像制作を学び、帰省のたびに「ホームムービー」と称して姉や家族の様子を記録し続けた。
それがこのドキュメンタリー映画の撮られ方です。本当にやるせない気持ちになります。この撮影者の痛みが画面越しに伝わって来るのですが、同時にお姉さんへの愛も強く感じます。
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