2016年、神奈川県相模原市で起きた重度障害者施設での殺傷事件。この映画を観るまでは、僕のこの事件に対する認識は「例外的な人間が起こした例外的な事件」という範疇を出ず、自分事として考えることはできませんでした。しかし、宮沢りえやオダギリジョーなど最高の役者達による迫真の2時間超を観終わった後、とんでもないものを観たという思いとともに、自分自身が引き受けていかなければいけない課題をしっかりと受け取ってしまっていました。それは、「僕自身が、人間を価値づけ、受け入れたり拒絶したりする差別者であり、そうである限り、この事件と無関係だなどとは決して言うことはできないのだ」という呪いでもあります。
じゃあ観なけりゃよかったのか? と言えばとんでもない。観るしかなかったと思ってます。
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