一番怖いドラマ

　ある日の午後、僕がお参りから帰ってきた時のことです。次女の習い事の時間だったので、
「車で送って行こうか」と言うと、次女はなぜか慌てたようすで、
「いいっていいって、自転車で行くから。それよりお父さんは少し寝て」
と言います。今までそんなこと言われたことないのに、心配されるほどに疲れて見えたのでしょうか。
　そんな次女の気遣いがなんだか嬉しくて、寝ることはできませんでしたが、心はとても癒されました。
　実はその日、子どもたちはあるテレビドラマを見ていて、その中で、小さな子を持つ父親が、過労によりバイクの運転を誤り、頭を打って死んでしまうというシーンがあったというのです。三女は号泣し、次女も泣きそうになり、「お父さんもこんなふうになりそう…」と二人で心配になったということなのでした。
　確かに、子どもたちは車に乗っている時、お父さんが信号待ちで眠りそうになっている場面をよく見ているのです。心配かけてごめんね😅