「知る」ことは
「感じる」ことの
半分も重要ではないと
固く信じています。
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』より
講演の名手として知られる解剖学者の養老孟司さんは、講演で各地を訪れた際の空き時間、その町を案内される時、観光名所ではなく、その町で一番大きな木を見せてほしいと頼むのだそうです。人間の作ったもので感動することはないが、自然には必ず心を動かされるということでした。
いかにも養老さんらしいですが、自然によってこそ心が動くという点は、僕も本当にそう思います。
10月の中頃、中学3年の娘は中間テスト期間で、連日遅くまでの勉強に疲れ切っていました。表情は暗く、目からは生気が失われ、親としては、「そんなに思い詰めなくてもいいぞ」と声を掛けたい気持ちでした。ちょうどその頃、今年初めて植えてみたサツマイモの収穫時期だったため、「掘ってみるか」と聞くと、途端にパッと表情が明るくなり「うん!!」
僕も長女も初めての経験にドキドキしながら、慎重に掘り起こしてみると、まるまると太ったのがゴロゴロ出てきました。その時の「おお〜」と目を丸くした彼女の顔は、憂鬱な試験のことを忘れた、一人の無邪気な少女のものでした。本当はこんな顔を毎日させてやれたらなあ、と思って胸がキュッとなった、忘れられないひと時です。
因みに今スターバックスでこれを書いていますが、目の前では長女が期末試験の勉強をしています😅
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