11月のある夜、その音は突然鳴り出しました。「パン…パンパン!」
「花火?」と妻は言いましたが、僕は、「いや、なんか違う」と言い、勝手口から縁側に出てみました。興味本位でついてきた三女とともに、いまだ鳴り続ける破裂音を聞いていると、だんだんと不安になってきました。「パン!パパパパパパパン!」
「これは……機関銃の音じゃないのか?」と僕。そして急いで三女を家の中へと入れました。「危ないから、入ってなさい」
本当に、抗争めいたものが始まったのだと思い、恐る恐る通りを見渡すと、道行く人たちはどうものんきに歩いているようです。
家の中に入ると、三女は不安に駆られて号泣しています。すると、玄関を開けて長女と次女が外から入ってきました。「何で外出た!?鉄砲で撃たれたらたらどうするん?」と僕が言うと、「花火だったよ」と次女。そして、「お父さん、日本て結構安全だよ」と苦笑いされてしまいました。
ごめんよ三女。妄想しすぎたね。
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