1月 今月のことば

暗闇がなくちゃ星が見えなくて
完璧じゃないから君に出会えた
     TOMOO(トモオ) 「夜明けの君へ」より


 今年は年明け早々、ぎっくり腰になってしまい、せっかくのお休みを丸一日寝て過ごすことになってしまいました。その次の日からはもう普通に動き出さなければいけなかったので、痛みに耐えながら歩いたり車に乗ったりし始めました。しかし、前屈みになると激痛が走るので、一番困るのは靴下や足袋を脱ぎ履きする時です。一人の時は脂汗をかきながら一人でするのですが、そばに家族がいるときは、手伝ってもらわざるを得ませんでした。三女に靴下を履かせてもらいながら、なんとも複雑な気持ちになったことは忘れられません。
 その数日後、お参りに伺った先で年明けのことを話した時のことです。私は、情けないエピソードとして、
「娘に靴下履かせてもらったのは初めてですよ」
と言ったのですが、それに対して、
「それはすてきな出来事ですね。娘さんとってもやさしいじゃないですか」
と言っていただいた時、新鮮な驚きがありました。たしかに、動けなくなったからこそ、助けてもらう必要ができたのであり、娘に靴下を履かせてもらうという初めての経験ができたのだと思うと、それはそれで貴重な機会だったのかと思えてきます。
 助けてもらう必要があるために、人と人がつながることができるのかもしれないと、少し思いました。

西方山 極楽寺

大阪府八尾市にある、真宗大谷派のお寺です。

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