10月半ばの夕方、太子町にある真宗寺院に行く用事があり、バイクでボチボチと向かうことにしました。片道40分ほどだったでしょうか、暑かった昼間の熱がまだ道路に少し残る中、風を感じながらのんびりと走るのがとても気持ちよく感じられました。特に、石川の東沿いを南に下る道は、左手に河原、右手に田んぼ、その向こうに沈む夕日と、なんだかとても郷愁を感じる景色でした。さらには虫の声が鳴り響き、草の匂いを胸いっぱいに吸い込むことになるので、心は一気に少年時代、友達と遊んだ帰り道へとタイムスリップし、私はもうあと一歩で泣いてしまうところでした。初めて走る道だったのですが、季節と時刻がこれ以上ないほどに良かったのだと思います。道中あちらこちらから秋祭りの囃子の音が聞こえていました。
こんなにいい道を毎日通れる人のことを羨ましく思いましたが、帰りはもう夜だったので真っ暗で薄気味悪く、早くも羨ましさは消えました。
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